離婚・男女問題コラム

2018.02.14更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 


●親権者が死亡した場合に子どもはどうなるの?


未成年者のお子さんをもつご夫婦が離婚する場合、両親のどちらが一方が親権者となりますが,その親権者が死亡した場合,未成年者のお子さんはどうなるのでしょうか?

この点に関し,親権者が死亡した場合については,親権者がいなくなったものとして,未成年後見人が選任されることとなります(民法838条1号)。
もう一方の親の親権が当然に復活するのではないことにご注意ください。


●未成年後見人の決め方

それでは,未成年後見人は,どういう基準で選ばれるのでしょうか?

この点について、民法839条1項本文は「未成年者に対して最後の親権を行う者は,遺言で,未成年後見人を指定することができる」と規定しています。
よって,親権者が余命宣告をされているような場合で,誰か未成年後見人になって欲しい人がいるときは,遺言を書いておく必要があります。

それでは,遺言がない場合はどうなるのでしょうか。実は,この場合も民法に定めがあります。

すなわち,民法840条1項は,「家庭裁判所は・・・親族その他の利害関係人の請求によって,未成年後見人を選任する」としています。
この場合,裁判所は,あらゆる一切の事情を考慮して,もっとも子どものためになると思われる人物を選びます(民法840条3項)。
実際には,親権者の死亡前から子どもと同居している親族がいる場合(同居の祖父母、おじ、おば等)には,その親族が選ばれることが多いようです。


●もう一方の親の親権を復活させたい場合

上記のとおり,親権者が亡くなった場合,未成年後見人が選任されるのが原則ですが,もう一方の親が「親権者の変更」(民法819条6項)の申立てを行い,裁判所が親権者を変更するのが適切と認めた場合には,もう一方の親が新たに親権者となります。



●未成年後見人と親権者の変更が競合した場合

未成年の子どもの親族が未成年後見人の選任を申し立て,もう一方の親が親権者の変更の申立てをした場合,どちらが優先されるのかが問題となります。
このようなケースについては,法律に明確な定めがありませんが,法律の趣旨が子どもの利益・福祉を守ることにあることから,子どもにとってどちらが適切かを判断して決めています。
実際には,もう一方の親と子どもの関係が良好な場合には,もう一方の親への親権者変更が認められるケースが多くあるようです。

投稿者: 弁護士濵門俊也

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