離婚・男女問題コラム

2016.10.20更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

フレンドリー・ペアレント・ルールが重視される珍しい判決が,千葉家庭裁判所松戸支部で判決として下されました(千葉家庭裁判所松戸支部平成28年3月29日平成24年(家ホ)第19号。現在控訴中です。)。

 


あまり聞きなれないかもしれない「フレンドリー・ペアレント・ルール」。今回は,これについて解説します。

 


●フレンドリー・ペアレント・ルールとは?


 


離婚に際して同居親 (監護親)を決定する際には,

 

①元夫婦としての葛藤感情と切り離して別居親と子どもの面会交流に協力できるか

②子どもに別居親の存在を肯定的に伝えることができるか

③子どもが面会交流に消極的な場合に別居親との面会交流を子どもに働きかけることを同居親の責務と理解できているか

等が同居親としての適格性の判断基準とされる原則のことです。

 

この判断基準は “Friendly Parent Rule:フレンドリー・ペアレント・ルール"と呼ばれ,別居親と友好関係を保てる親を同居親決定の際に優先することを意味しています。

 

フレンドリー・ペアレント・ルールの訳語は,いまだ定まっていないようで,『友好的親条項』や『非監護親に対する寛容性の原則』などと訳されています。

 

 

離婚後の親権者・監護者の決定は,子の利益(民法819条6項)や福祉を基準として行われなければなりません。

 

しかし,父母共に子に対する強い愛情を有している場合には,何が子の利益であるかの判断は,さまざまな事情の総合判断によって決定されているのが実情です。

 

そして,近時,別居親と子の面会交渉を認めることができるか,別居親を信頼して寛容になれるか,元夫婦としての感情と切り離して,子に相手の存在を肯定的に伝えることができるかという点が,親権の適格性の判断基準の一つとなりつつあることが注目されているのです。

 

先ほどあまり聞きなれないかもしれないと述べましたが,わが国でも,東京高決平 15 年 1 月 20 日家月 56 巻4号127頁で採用され,その後も判断基準のひとつの要件とされています(東京家裁八王子支部平成 21 年 1 月 22日審判家月 61 巻 11 号 87 頁)。

 

離婚後の親子の交流を促進させる親を適格な親とみなす考えといえますが,後述するように,ハーグ条約批准後も民法改正後(民法766条)もなかなか重視されていないのが現状です。

 


●千葉家庭裁判所松戸支部平成28年3月29日平成24年(家ホ)第19号


 


事案は,5年以上別居状態を続ける夫婦が長女(8)の親権を争った離婚等請求訴訟です。

 

千葉家裁松戸支部(庄司芳男裁判官)は,自分が親権を持った場合には,離婚後も相手方に認める長女との面会交流の日数について「年間100日間程度」を提案した夫を親権者と定め,妻に同居の長女を引き渡すよう命じました。妻側は「月1回」を希望していました。

 

このように,面会交流に寛容な点を重視し,子どもと別居中である夫を親権者とした判断は異例です(おそらく,当職も含めて,同種の事案に携わる多くの弁護士がそう思っていると思います。)。

 

判決書によりますと,夫婦は関係がうまくいかなくなり,平成22年5月に妻が夫に無断で長女と実家に戻った,いわゆる「連れ去り」事案です。夫と長女が会ったのは同年9月が最後でした。


 妻が離婚や親権を求めて提訴しました。妻は「長女を慣れ親しんだ環境から引き離すべきではない」と主張したのですが,裁判所は「両親の愛情を受けて健全に成長するのを可能にするために,父親を親権者とするのが相当」としました。

 

相対する代理人弁護士の中には,安易に(ありもしない)DV等を主張し緊張感を高め,場合によっては離婚するまで子どもに会わせないという戦略をとる方もおられます(当職はしませんが)。

 

そのような(愚かな)戦略を採られる弁護士には大きな反省を迫る内容といえるでしょう。

 

既にわが国はハーグ条約を批准しています。子の最善の利益という観点からも,フレンドリー・ペアレント・ルールという価値観を共有することは重要です。

 


●コメント


 


これまでは,いろいろいわれていますが,親権者の指定は,母子優先の原則と監護の安定性(継続性の原則)の2つの要素から(のみ)判断がされていたのが現状です。

 

この現状は,ハーグ条約批准後も民法766条改正後も,ほとんど変わっていません。しかし,上記千葉家裁松戸支部判決は,この2つに要素に加え,「面会交流の寛容性」を考慮したものであるといえます。

 


そもそも,母子優先の原則といっても,子と父母との愛着が保障されているのであれば,別に「母」を優先する理論的根拠を喪失することとなります。

 

また,監護の安定性(継続性の原則)も,場所の移動はあまり重要ではなく両親との情緒的つながりが大事であると解されます。

 

そうすると,8歳の子どもにとっては,生活の中心は,家庭内であり父母との情緒的コミュニケーションがとれる方に監護をさせた方が良いということになりますから,一方の監護親が監護してそれが継続しているからといって,これを尊重しなければならない理由はとくにないこととなります。

 

 

上記千葉家裁松戸支部判決では,母子優先の原則や監護の安定性(継続性の原則)について,利益衡量の要素として決して最重要視していません。

 

また,子の意向も8歳ですと通常考慮されませんから,「面会交流の寛容性」という要素を考慮し,子の最善の利益から父母両方から愛情を受けられること,父側の監護に問題がないことが期待されていることなどが判決理由として挙げられているものといえます。

 

 

面会交流は,「子の監護義務を全うするために親に認められる権利である側面を有する一方,人格の円満な発達に不可欠な両親の愛育の享受を求める子の権利としての性質をも有するものというべきである」(大阪家審平 5・12・22)ということに思いを馳せるべきです。

 

 

フレンドリー・ペアレント・ルールというと大人が作ったものといえるかもしれませんが,子どもの視点からは,もっとも合理的な判断枠組みといえ,大人の叡智といえるものかもしれません。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.07更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

離婚できるなら、慰謝料も養育費もいらない!

 

配偶者への怒りや絶望から、そんな離婚をしてしまう人も珍しくありません。

 

でも、それで本当に良いのでしょうか?

 

実際の問題として、母子家庭の8割が、離婚した夫から養育費の支払いを受けていないとの調査結果もあります(厚生労働省「平成23年度 全国母子世帯等調査」)。

 

しかし、内閣府「平成26年版子ども・若者白書」によれば、子どもがいる世帯の相対的貧困率は14.6%。そのうち、大人が1人の家庭(母子家庭または父子家庭)の相対的貧困率は5割を超えます。

 

養育費を受け取れないことは、日々の生活にも困窮したり、進学の夢が閉ざされたりするなど、子どもにも大きな負担となっています。養育費はどのように決め、不払いを避けることができるのでしょうか。養育費の仕組みをまとめました。

 

 

●養育費の請求は子どもの権利


 

 

離婚後も、子どもが成人するまでにかかる費用は、その父母が分担して負担する義務(扶養義務)があります。

 

子どもを監護養育しない側の父母は、「養育費」として支払いをすることになります。

 

重要なのは、養育費の請求(扶養請求)は子どもがもつ権利であるということです。

 

したがって、夫婦で養育費についてなにも約しないで離婚しても、または子どもを育てる側が「離婚してくれるならば、養育費はいらない」と約したとしても、後から、養育費を求める調停や審判を申し立て、養育費の支払いを求めていくことができます。

 

 

●養育費の額の決め方


 

 

養育費の具体的な金額は、親同士の話し合いで決めるのが基本です。

 

当事者の話し合いで合意できなければ、家庭裁判所に養育費を決める調停や審判を申し立てることになります。

 

調停・審判においては、養育費の目安として、裁判所が作成・公表している「養育費算定表」を参考に決められます。

 


これに基づき、養育費を支払う側の年収と、子どもを育てる側の年収を基準に、子どもの年齢や人数に応じた養育費が算定されます。

 

養育費を支払う側の年収が高いほど養育費は高くなり、子どもを育てる側の年収が高くなるにつれ、養育費が下がる仕組みとなっています。

 


例えば、サラリーマンの夫(年収450万円)と離婚し、妻が7歳と4歳の2人の子どもの親権を持つケースを検討しましょう。

 

妻が派遣社員として年収が300万円を得ている場合には、「養育費算定表」によると夫の支払う養育費は4~6万円のレンジに入ります。もし、妻が専業主婦だった場合には、6~8万円のレンジに入ります。

 


もちろん、「養育費算定表」はあくまでも目安にすぎないのですが、調停・審判の手続きの中では、「養育費算定表」の枠から外れるような特別な事情が認められることは多くないでしょう。

 

養育費は、支払いも毎月とすることが基本です。

 

しかし、将来の支払いに不安がある等の事情がある場合は、離婚時に全額請求するほうがよいこともあります。

 

ただし、贈与税の課税対象となる場合もあり、受け取り方には注意が必要です。

 

 

●失業、再婚したら「減額」されることも


 

 

また、子どもが成人するまでの間に、親の経済状況が変わることはよくあることです。

 

養育費を支払う側が失業して収入が大幅に減少することもあれば、子どもを育てる側が仕事に就くこともあるでしょう。さらに、それぞれが再婚し、連れ子と養子縁組をすることもあります。


このような変化があった場合には、両者の話合いにより、養育費の増減を決めることになります。

 

話合いでお互いに合意できない場合は、養育費の額の変更を求める調停・審判を申し立てることになります。

 

 

●不払いさせないためには?


 

 

養育費の取り決めで重要なのは「いくらもらうか(金額)」と「確実にもらうための支払義務の合意」です。なぜなら、養育費の支払いが滞るケースが少なからずあるからです。

 

不払いを避けるため、養育費の支払いについて合意できた場合には「公正証書」を作ることが有効です。

 

「公正証書」とは、公証役場という施設において、公証人の立合いのもとに作る同意書のこと。

 

このときに、「強制執行認諾条項」をつけることで、不払いが生じたときに、給与等を差し押さえることが可能になります。

 

差押えができれば、本人に給与等が支払われる前に、養育費を確保できるのです。

 


また、家庭裁判所に養育費の額を決める調停・審判を申し立てることもできます。調停調書・審判調書という書面によって、給与を差し押さえることができます。

 


なお、離婚後に「別れた相手に子どもを会わせたくない」という人もいます。

 

しかし、面会することは子どもの権利でもあります。

 

そして、法的には子どもの面会交流と養育費の支払いとは関係がありませんが、一般的に、面会交流が定期的に行われているほうが、養育費がきちんと支払われ続けることが分かっています。

 

別れた親にとって子どもとの交流を続けることは、養育費を支払う励みになるからです。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.06更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

円満に離婚したはずなのに、まさか元妻から「慰謝料請求」が届くなんて・・・。

 

そうボヤく男性が、弁護士ドットコムの法律相談に「離婚後に慰謝料請求されても、支払わなければいけないんですか?」と、質問を寄せました。

 

男性は、元妻との結婚をしていた時期に約2年間、ある女性と不倫関係にあったといいます。ただ、離婚時にはバレていなかったため、離婚理由を「性格の不一致」として、慰謝料も支払わずに「円満離婚」できたようです。

 

ところが離婚後、元妻は浮気の事実をつかんだことから、慰謝料請求をしてきました。

 

当然といえば、当然の報いではあります。

今回のような場合、男性に慰謝料を支払う義務はあるのでしょうか? 濵門俊也弁護士に詳細な解説をしていただきました。

 

A. 離婚をした後でも、慰謝料請求はできます

 

離婚時は円満に別れられたのに、その後になってから急に慰謝料を請求されたとなれば、戸惑っても無理はないでしょう。

 

婚姻中の不貞行為は、「不法行為」にあたり、その配偶者には慰謝料を請求する権利があります。

 

協議離婚で円満に別れた後に不法行為が発覚した場合でも、慰謝料請求の裁判を起こすことができます。

 

ただし、慰謝料には「消滅時効」があり、一定の期間が経つと請求が難しくなります。

 

不倫や不貞行為に対する慰謝料の消滅時効期間は、「不倫や不貞行為の事実及びその相手方を知った時から三年間」が原則です。

 

不倫や不貞行為が離婚の原因となった場合は、「離婚した時から三年間」が消滅時効期間です。

 

ご相談者のケースでは、半年前に離婚し、最近になって不倫が発覚しています。消滅時効の三年が経過していない限り、元妻には慰謝料を請求する権利があります。

 

しかし、消滅時効にかかっていなければ、裁判で必ず慰謝料請求が認められるわけではありません。

 

そもそも離婚の慰謝料は、配偶者の不倫や暴力などの「不法行為」によって、離婚を余儀なくされた場合に、その精神的苦痛をやわらげるためのお金です。

 

精神的苦痛といっても、様々な捉え方ができますが、法律では、「不倫や暴力など、離婚原因となった配偶者の行為から受けた苦痛」、「配偶者の不法行為が原因で離婚せざるを得なくなったことによる苦痛」と捉えています。

 

なお、不貞行為を原因とする慰謝料請求が認められるためには、相手の不貞行為によって婚姻関係が破綻し、離婚に至ったという事実も重要なポイントになります。   

 

ご相談者の場合、元妻が感じている苦痛は「過去に不倫をされていたことを知ったこと」であり、今現在の苦痛ではありません。

 

さらに、協議離婚時には、不倫は発覚していなかったわけで、不倫は離婚の直接の原因ではなく、性格の不一致など、別の原因だったのではないでしょうか。

 

不貞行為を原因とする慰謝料が認められる可能性は低いと考えられます。仮に慰謝料請求が認められるとしても、不貞行為が原因で離婚に至る典型的なケースよりは、かなり金額が低くなるでしょう。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.06更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

昨今、芸能人や著名人の不倫がにぎわせています。

 

身近なところでも、友人や、上司が「不倫をした」、もしくは「不倫をされていた」という話もよく聞くものです。

 

明日は我が身。もしも自分の夫が不倫しているとわかったら、妻はどのような行動をとるべきなのでしょうか? 濵門俊也弁護士に聞きました。

 

 

――相談に訪れる方は、どのような理由で離婚を考えているのでしょうか?


 

 

依頼者の離婚理由で、圧倒的に多いのが「不貞行為」、次が「価値観の違い」でしょうか。

 

不倫をされた側だけでなく、不倫をしてしまった側からの相談もあります。

 

また、不倫をされた側からの相談も、「今すぐ離婚したい」と考えている人だけではありません。

 

どうするべきか迷っている方もいらっしゃいますので、離婚することで今後の生活がどうなっていくのか、その方が何を望んでいるのか、じっくりとお話をしていきます。

 

最終的に、お子さんとの生活を考えて、離婚をやめる方もいます。

 

 

――みなさん、どのような経緯で配偶者の不貞を知るのでしょうか?


 

 

不倫が発覚するきっかけは様々です。

「偶然にメールやSNSを見てしまった」として、知ることも多いですが、女性の場合には「なんとなく勘がはたらいた」という方も珍しくありません。

 

「なんとなくおかしい」と勘がはたらいたら、言葉は悪いですが、まずは夫を泳がせて、証拠集めをしましょう。

 

ただ、自分では証拠になると思っていても、法律では証拠としての価値が低い場合もあるので、注意が必要です。

 

 

たとえば、相談者の中にはSNSやメールでのやりとりを証拠として持って来られる方もいらっしゃるのですが、親密なやりとりをしている程度では「不貞行為」自体の証拠にはなりません。

 

というのも、離婚理由として認められる「不貞行為」の法的な意味での厳密な定義は「性交渉」をもった場合です。

 

極端な例ですが、不倫している男性と女性それぞれにGPSをつけて二人が同じ時に同じラブホテルに入ったことを確認していても、当人たちが「性交渉はなかった」と言ってしまえば、「不貞行為」とは認めてもらえません。

 

確実な証拠となるのは、性交渉中の写真や動画です。ただ、それを証拠として抑えることは、マニアでもないかぎり、かなり難しいことです。

 

 

――では、どのような証拠を集めていけばよいのでしょうか?


 

 

「これ1つで大丈夫」という確実な証拠は「性交渉中の写真や動画」ですが、これ以外にも、証拠を組み合わせることで「性行為があった」ことを立証できるものもあります。

 

たとえば、相手のSNSでのやりとりや、クレジットカードの明細書、電話の通話履歴、日記をつけておくのもいいでしょう。

 

日記に書かれたことは毎日のルーティーンで書くものであるし、基本的にはうそを書くものではないですから、証拠としての価値が高いです。

 

日記には、相手の帰宅時間や行動などを書いていきます。

 

 

――証拠集めで気をつけた方がよいことはありますか?


 

 

スマホのロックを解除をしたり、勝手にアプリを立ち上げたりして、勝手にSNSやメールの確認はしないでください。

 

LINEやメールでの私的なやりとりは、プライバシーとして保護される対象であり、勝手に見ることは、プライバシーを侵害することになります。

 

中には、指紋認証でロックされるスマホを見るために、寝ている間に夫の指を画面につけたという相談者もいました。

 

ただ、これも相手からはプライバシー侵害だとして、損害賠償を請求されるおそれもあり、やめた方がよいでしょう。

 

こちらの手を汚してまで証拠を集めるのはリスクが高すぎます。たまたまロックが解除されている状態や、ちょうどメールやメッセージが届いて、画面に通知が表示された瞬間などに、偶然見る程度にとどめてください。

 

 

――離婚を決意したら、証拠集めの他にも始めるべきことはありますか?


 

 

離婚後に自分で生活の基盤を築くための準備です。

 

慰謝料や財産分与などに期待して皮算用される方が多いのですが、相手の懐を期待してはいけません。

 

特に、若い方同士の離婚の場合は、支払う側の収入が少ないことも多いですし、婚姻期間が短ければ一緒に築いた財産も少ないので、慰謝料や財産分与の額も少なくなります。

 

お子さんがいる場合も、養育費への期待は禁物です。養育費が未払いになるケースは非常に多いですし、少なくとも、母子が生きていく上で、慰謝料と養育費だけでは全く足りないことを知って欲しいと思っています。

 

離婚後は、夫に依存しない「自助」で生活していくことが基本であると心得てください。

 

専業主婦は、離婚を考えたらすぐに就職活動を始めるべきですし、働いていても、現在の収入だけでは生活が成り立たない場合には、なんとか増やす方法を考えましょう。

 

 

――最後に、離婚を考えている方々に、伝えたいメッセージはありますか?


 

 

今、離婚を考えている理由が、どんなものであれ、自分のことを一番に考えて欲しいと思っています。

 

日本人にはどうしても「喧嘩両成敗」の発想があって、「夫の浮気には自分にも原因がある」「私の不徳のいたすところ」などと思いがちです。

 

しかし、夫婦生活の様々な問題や悩みを一人で抱え込むと、自分自身が心身ともに痛んだり、深く傷つくことになります。自分とお子さんのことを大切に考えて欲しいと思いますね。

 

先ほど、離婚後の生活は、他人に依存しない「自助」が基本であると申し上げました。

 

たしかに、「自助」が基本ではありますが、社会の中での「共助」、国や自治体の「公助」もあります。

 

離婚を考え始めた、あるいは離婚したいと言われたら、その時点で結論が出ていなくても、まずは相談に来ていただけたらと思っています。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.06更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

「うちの旦那の不倫相手の女性は定職がありません。そんな相手方に対し,慰謝料請求をしても意味があるのでしょうか?」

——よくあるご相談です。

 


ご相談者は,子どもがおり,まだ幼いので旦那とは別れたくないが,こんなことになってこれほど傷つけられていても「私にはどうすることもできないのですか?」と尋ねられることもあります。


慰謝料を請求した場合,相手方に資産や収入があれば支払ってもらえそうだですが,働いていないいわゆる「ニート」で,資産もない場合はどうなるのでしょうか。

 

●夫婦関係が破綻していなければ,慰謝料は低額になる


 

 

まず,夫(妻)が浮気したら,妻(夫)は相手方に対し,慰謝料請求できるということは,みなさんもよくご存じかと思います。

 

しかしそもそも,高額な慰謝料は夫(妻)との夫婦関係の破綻(別居や離婚)を前提としたものでありまして,そうでない場合には,かなり慰謝料額が低額となることはあまり知られていないと思います。


すなわち,浮気したパートナーとの夫婦関係が破綻しない場合は,不倫相手に対する「慰謝料」も少なくなるのです。

 

その理由を,交通事故になぞらえて,説明いたします。

 

そもそも,浮気は,夫(妻)と相手方との共同不法行為(民法第719条)となります。

たとえば,2台の車が追突して,その結果として歩行していた被害者が事故にまきこまれたケースを想定してみます。

 

この時,2台の運転手がいずれもよそ見をしていたならば,2人は共同不法行為の加害者になります。

この2人の運転手が「相手方と夫(妻)」であるとしますと,被害者である歩行者は「妻(夫)」になります。

 

浮気の結果,夫(妻)とやり直すということになれば,浮気によって家庭が崩壊したわけではありません。

この場合,不法行為の結果が重大でないために,慰謝料は離婚に至った場合よりもかなり低額となります。

 

それは事故でまきこまれた歩行者の怪我が軽かったのと同じなのです。

浮気を知ってしまったご相談者の心中を察しますと,なかなかご納得いただけない場合も多いのですが…。

 

●「ニート」である不倫相手に慰謝料を払ってもらうのは難しい



たとえ,もらえる慰謝料が少なかったとしても,夫(妻)の不倫相手に妻(夫)は慰謝料を請求したくなることもあると思います。

 

それでは,その相手方が「ニート」など無職だったら,どう支払ってもらえるのでしょうか。

 

慰謝料を請求するとして,定職も財産もない相手方からは,任意で払ってもらうのが難しそうです。

 

かりに債務名義があったとしても,差押えをする対象(給料債権や預貯金債権)がないので,支払を強制するのも困難です。

 

すなわち,「無い袖は振れぬ」との言葉があるとおり,お金のない人に支払ってもらうのはなかなか大変なわけです。

 

そうすると,現実的には「泣き寝入り」となることもあるでしょう。

 

相談者の方々には,「心中お察しいたしますが,現実的には,離婚を回避し,パートナーとの関係修復を目指すという方法もありますよ。」と説明する場面もままあります。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.06更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

夫のネットゲームのアカウントを消したら、激怒して離婚を申し込まれた――。結婚したばかりの女友達から、そんな報告があったことを紹介するツイートが2万回以上リツイートされ、話題になった。

 

投稿者によると、女友達は仕事に集中してほしいと考え、夫が遊んでいるネットゲームのアカウントを消したそうだ。激怒する夫をみて、取り返しがつかないことをしたと考えたのか、投稿者に助けを求めてきたのだという。

 

投稿者は、ネットゲームのアカウントは、所有者にとっては財産だとして、夫婦間であっても人の財産を勝手に処分することにやめるよう忠告したという。ネットゲームのアカウントを勝手に処分することは、法的に問題なのだろうか。濵門俊也弁護士に聞いた。

 



●法律上の財産は、形のあるモノであることが原則


 

 

「いくら夫婦でも、夫(妻)の財産を勝手に処分することは刑法上、器物損壊罪に該当し得る行為ですし、民法上の損害賠償請求の対象となり得ます」



濵門弁護士はこのように切り出した。ゲームのアカウントは財産になるのだろうか。



「ネットゲームのアカウントが財産に含まれるかは、法律上微妙な問題を含みます。というのも、民法上の財物(財産)は、『有体物』つまり、形あるモノと定義されているからです。

ネットゲームのアカウントは有体物ではありませんから『財物』には当たりませんし、器物損壊罪の適用は困難です。

ただし、勝手に他人のアカウントでネットゲームにログインすることは、不正アクセス禁止法に触れる可能性があります」

ネットオークションなどで、現実のお金とネットゲームのアイテムを売買しているケースもある。ゲームのアカウントが財物でないとしたら、ゲーム内で手に入れるアイテムなども、やはり財物ではないのだろうか。

「そうですね。ゲーム内のアイテムを勝手に処分したとしても、ゲーム内のアイテムも有体物ではありませんから、やはり財物とはいえません。

また、現実的にも、ネットゲームは、次々と新しいゲームが生まれ、また、古いものは閉鎖されていきます。

 

それなのに、ゲームを閉鎖する際に、プレーヤーが『財物』としてのアイテムの所有権を主張し出したとしたら、収拾がつかなくなることは火を見るより明らかです」

 

●「ネットゲームのアカウントに財産性を認めるべきかは慎重に対応すべき」


 

ゲームのアカウントやアイテムを処分されても、法的には何もできないということだろうか。

「実際には、次のような事例もあります。

民事の争いでは、被害者(40代男性)からID及びパスワードを詐取し、そのID及びパスワードを一般公開したため、希少なゲーム内のアイテムなどが勝手に処分されたというケースでは、慰謝料等が認められました(和解で終結)。

 

また、刑事事件でも、『ゲーム内仮想通貨(ポイント)でアイテムの代金を支払う』と持ちかけ、アイテム(1300円相当)を受け取ったが、支払わずに接続を切ったという事案において、詐欺罪を認めた判決(執行猶予付きの有罪判決)があります。

 

ただ、私としては、ネットゲームのアカウントやアイテムの財産性を認めることには慎重に対応すべきと思います。

 

もちろん、本投稿のような事態が生じる可能性は否定できず、何かしらの対処は必要だと思います。

 

当面は、不正アクセス禁止法違反の量刑を重くするなどして対応する方法が現実的かと思います」

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.10.06更新

こんにちは。

日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

夫が、携帯やPCで若い女性とのやりとりに夢中になっている――ネット上の掲示板に、女性からこんな悩みが寄せられた。

 

夫はLINEなどで、見知らぬ女性と写真やメッセージを頻繁にやりとりしているのだという。

 

夫がLINEの送信先を誤り、「写真まだぁ?(鼻息の荒いスタンプ)」など、女性あてとみられるLINEメッセージが送られてきたこともあるという。

夫の携帯電話やパソコンを見たら、高校生にみえる女子が制服をまくりあげたような「みだらな写真」もあった。

 

このような「チャット行為」をやめさせたいと思っているが、夫は「風俗に行くより安い」「浮気じゃなく単なる趣味の範囲」などと言い張っているそうだ。

 

投稿者の女性は、半年ほど前に死産を経験しており、その際の手術が原因で、性行為ができない状態だという。

 

投稿者は、知らない女性とチャット行為をしている夫が気持ち悪く、離婚も視野にいれているという。ただ、夫は相手の女性と写真やメッセージのやりとりをしているだけで、身体の関係はない。

 

こうした場合でも、離婚事由になるのだろうか。男女の法律問題にくわしい濵門俊也弁護士に聞いた。

 

●身体の関係がなくても「離婚原因」になる?




「民法には、離婚原因の一つとして『不貞行為』があげられています。そのポイントは、肉体関係、つまり『性的行為』があったかどうかという点です。

 

そうしますと、出会い系サイトやビデオチャットで性的なデータをやりとりするだけなら、不貞行為にはなりません」

 

濵門弁護士はこのように切り出した。

 

「ただし、奥様が『そんなものにハマるような旦那とは一緒に暮らせないわ!』と感じたら、離婚原因になることもあり得ます。

 

旦那さんはチャットが発覚すると開き直り、死産で心身ともに辛い奥様に対して『風俗に行くより安い』などと暴言を吐き、話し合いもできない状況のようです。

 

結果として、不貞行為そのものには該当しなくても、『婚姻関係を継続し難い重大な事由』(民法770条1項5号)にあたるとして、結局は、離婚が認められる可能性があります。

 

最近では、SNS等による出会いをきっかけとして、不倫や浮気に走る人も少なくないようです。

 

今回のようなチャットが不倫や浮気の温床となるおそれも高いでしょう」

 

●道徳的な「不貞」と法律上の「不貞行為」は同じではない




肉体関係がなくても、チャット上で性的なデータのやりとりをしていれば、妻の心情的には「不貞行為」と思いたくなるかもしれない。

 

「道徳的に『不貞』とされる行為と、法的保護に値する『不貞行為』とは異なります。

 

あくまでも法律は、道徳的に不貞とされる行為のうち、夫が妻以外の女性とホテルで肉体関係をもったなど、『だれがどう見ても、慰謝料を認めてあげなければ、被害者が本当にかわいそうである』という行為に対して、損害賠償責任を認めています。

 

ただし、肉体関係がなくても、場合によっては離婚原因となり、慰謝料を支払うことになる可能性もあります。

 

法律上の不貞行為にあたらなければ何をやってもいいなどと思っていると、とんだしっぺ返しをくらうことがあることを肝に銘じておくべきです」

 

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